カメラレンズを修理に出すことにした。
撮影できないのが不便すぎてね…早く直さなくちゃ!
そんな訳でオリンパスプラザ東京へ。新宿にあったんだな…知らなかった…
エレベーターで17階へ。窓から見える景色はいかにもな都会のビル群。
私の前にもお客さんが二組。私の後にもちょいちょいお客さん来ていて、けっこう人来るんだなぁ~と。そんな人来ないんじゃないの?って思ってた…。
カウンターでカメラを診てもらう。「レンズの故障ですね~~」ということでレンズだけ修理に出すことになった。本体は問題ないんでそのまま持ち帰り。
1年間の保証期間内だったので無料とのことで。保証書取っといてよかった~。
12日には修理して発送します、っていうから早い!
ふ~…これでひとまず安心だ!
その後は、気になってた展示を観に行くことに。
庭園美術館で「ボルタンスキー展」を観に行ってきた。
庭園美術館は新館オープンしてからまだ行ったことなくて。いつぶりだろう?ってくらい久々の来館。目黒駅からてくてく歩いていくと…自然あふれる敷地が見えてきた。
なんだか既視感がある…そういえばこんな感じのところにあったっけか。
到着!入口でチケットを買って入場。すれ違った人が「カビゴンがいるー!」と言ってた…ここでもポケモンGOやってんだな~。
※今日は久々にFUJIFILMのFINEPIXZ5 カメラでお出かけなのだ。これ使うの3年ぶりくらいというね…懐かしのコンデジ!性能はiphoneに劣る感じがする…8年くらい前に買ってもらったカメラになるんだっけか…今のカメラは進化してること~。
庭園美術館の建物外観はモダンで近代的でいたってフツーに見える…
が、一歩建物内に入るとアールデコの贅沢で優美な素敵内装なの!
よーし、ボルタンスキー展を観るぞ!!!
ボルタンスキーの展示が日本であると知ってから絶っ対行こうと決めてた。
クリスチャン・ボルタンスキーといえば美術好きの人だったら知ってる有名アーティスト。
私は名前と作品をなんとなーく知っているにわか程度な訳だったんだけど、
豊島でボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」を鑑賞して一気に惹きこまれた。
色々あった2014年の夏、ずっと行きたかった瀬戸内の旅に出発したときのことだったな~。直島・豊島でアートを鑑賞したいとずっと思っていて、仕事も辞めたことだし、やりたいことをやる旅に出ることにした。
8月の瀬戸内は夏真っ盛りでとにかく美しかった…船旅も楽しくって!
夏の豊島はとにかく暑かった…死にそうな暑さの中、汗だくになって道を歩き歩き、やっとたどり着いた展示会場。
※その時取ってた写真あったんで貼っとこう↓
そこで鑑賞したボルタンスキーの作品は感慨深いものがあって…この旅で出会ったアートで一番印象に残っていた。
※展示会場はこちら↑雰囲気すごくいいんだよ~
※すぐ目の前ビーチ↑開けた空間が気持ちいい!
ボルタンスキーは「作品は巡礼のようなものだ」と言っている。
まさにそれが身に染みて感じられた…。
東京を離れて瀬戸内の離島に行き、暑さに死にそうになりながらもその場所にわざわざやって来て、人々の心臓音を聴く。
そこで生を感じられた。
展示会場では心臓音に合わせて吊るされた電球が激しく明滅していた。
それは生命の輝きのようにも思える。
なんかこう…うまく言葉にして言えないんだけど…
一気に惹きこまれてしまった。
ボルタンスキーの作品を私は理解していないし、正直わからない。
けど、惹きこまれるものがある。
今回庭園美術館で鑑賞してもやっぱりよくわからない。
が、そうやってくるんだな~くぅ~~!という感じ…。じわじわくるこの感じ。
鑑賞できた満足感があるんだな。
わからないなりに、その空間にいるだけで何かを感じ取っている。たぶんそれなんだろう。
さてさて…
庭園美術館でのボルタンスキーの展示はというと…
最初どこで展示やってんだか分らなかったw
新館1・2、まで行ってボルタンスキーの展示をホワイトキューブで観て、この二部屋だけで展示してるのか…と思っていたら、ほかの部屋でもふつーに展示していた!
それもそのはず、私は展示を「観に」来てしまってて…
なんと会場内では「音」で展示をしていた!
この庭園美術館に存在するだろう亡霊の声をボルタンスキーが考え、音で表現していた。なんかしゃべってる声が聞こえるけど…と思ってたらそういうことだよ!「さざめく亡霊たち」という作品とのこと。
なんでそういう展示にしたかというと、庭園美術館は内装がアールデコで統一されていてその空間を活かしつつ、これまでたどってきたバックグラウンドも含めて…ロケーションと調和した展示にしたらしい…。なるほど…。
2階には「心臓音のアーカイブ」より提供された作品もあった。暗い室内に心臓音が響いている…。ここでは赤い電球が一つ吊り下げられていて、音に連動して明滅していた。
緊張感と焦燥感を感じられる…速い鼓動だと特に…。
言ってしまえば電球と音だけ、なのに、心臓音から人の存在を意識する。ここで不在のはずの人の存在を意識する不思議…。
この近くでは壁に影絵を映し出している作品「影の劇場」もあった。骸骨、蝙蝠、人…モチーフは不気味なんだけど、骸骨も蝙蝠もデフォルメされた落書きのような形をしているからどこか無邪気に感じられる。
ドアに開いた四角い窓から、影絵が映し出された部屋を鑑賞するスタイルなんだけど、四角い窓に顔を近づけると冷たい風が来る。荒涼とした印象を受ける…
ホロコーストも生々しい世代のボルタンスキーであるから、人は無邪気に人を殺す要素も持っているということも、隠れたメッセージかもしれない…
今回の展示は…何かを「観に」来ると肩透かしを食らう。
五感で感じ取る、展示だった。
シンプルな仕掛けでそこにいないものの存在を感じたり、様々なバックグラウンドに思いをはせたり、人々の祈りの存在と気配を感じたり…
新館ギャラリー1
ギャラリー真ん中、金のシートで覆われた衣服が「Volver 帰郷」
その周りを取り囲むのが「Regards まなざし」
目を見つめ、見つめられる…。
金のエマージェンシーシートで覆われ、中央に横たわるうずたかく積みあがられた衣服からは死の気配が…。その周りを取り囲む風にゆらめくベール、奥の電球の輝きは生の光のよう…。
あの目は生と死を両方見ているのかもしれない。
新館ギャラリー2、「スクリーンの表:Animitas アニミタス」「スクリーンの裏:ささやきの森」
こちらの映像作品は、その場所に作品があってそれを知っていることが大事だ、というボルタンスキーのことばの通り、風鈴をその場所に設置し、ある意味聖地とした場を映し出している作品。
※干し草が敷き詰められた会場内↑目だけじゃなくてここでも五感を刺激する仕組みになってるね…干し草のグリーンな香りがする…わしゃわしゃと踏みしめながら裏側に回ると別の映像作品があり◎
それは神話だ、とボルタンスキーは言う。
たどり着くことも容易ではないとある場所に、数多くの風鈴があるということ。
風鈴はいつか朽ち果てていくだろう。でも、その場所にはあったのだ。
我々はいつか消えて何ものこらない、けど神話は語り継がれていく。
そこに含まれる祈りや信仰といったものに、じわ~っとくるものがああった。
と、まぁ相変わらずよくわからなかったんだけど、それは頭でこれはこうだ!って思うからかもしれないけど、鑑賞できて満足です!
私自身のバックグラウンド・経験が深まると、また違った意味合いをもつのかもしれない。
ボルタンスキーは、作品は楽譜のようなもの、ともいっていた。何度でも再演できる楽譜。また、何度でも、鑑賞したくなるのもそれだからかもしれない。
閉館時間までいたら帰りはもう真っ暗だね…りーんりーんと虫が鳴いている。
帰りにBAKEでチーズケーキ購入!
6個購入◎一瞬でなくなるんだろうな^^;
あぁ食いしん坊…おいしいんだもん…◎(結局すぐに6個全部完食^^)