結論からいうと、あれもこれも、日常で目にする数々の企業のロゴや広告が佐藤可士和さんの手がけたもので本当驚いた。こんなにあったんだと思って。ユニクロ、T-POINT、楽天など、佐藤可士和さんの手がけたデザインを見ない日は無い気がする。それほどまでに、佐藤可士和さんのデザインは日常に広まり根付いていたんだなと。それってすごいよね。
国立新美術館に入ると、チケット売り場も会場入場口もえらい行列になっていた。まじか…ここまで人気だとは。。。平日に有給とって来た方がよかったな、と思いつつ、今日はせっかく都内まで来た訳だし、ってことで並ぶことに。
そして入場。
最初の方の展示では佐藤可士和さんの小学生の頃に作った絵が展示されていた。この頃から色使いもキレイなのよね。っていうかよく小学生の頃の絵残ってるなあと思う。
お父さんは建築家なんだとか。お父さんが設計した家で住んでいたそうで。デザイン家系なんだなあ。
佐藤可士和さんは小さい頃から絵を描くのが好きで、漫画の模写も描いてたそうだ。漫画とかアニメとかゲームの好きなキャラ描く、ってみんな昔は描いてたよねぇ、と思って。
次の展示室では広い展示空間で商業デザインがドーンと展示されていた。
ステップワゴンの広告。当時は車の写真をドーンと載せるのが主流だったそうだけど、子どもの絵のように家族で楽しくお出かけする様子を表現したらしい。何気にこういうの大人がやろうとすると難しいやつ。めちゃめちゃアイデア賞じゃないか。
ロフトのクリスマス。
OZOC。
パルコ。イメージや文字を反復して見せる手法も、なんとなく図形としてよく見えるようにしてあるのがうまい…。
SMAP。今SMAPって懐かしい。佐藤可士和さんが独立してクリエイティブスタジオ、サムライを設立して、広告だけでなく、ブランディングの仕事がしたいという時の初の仕事がSMAPだったんだってね。メンバーの写真を見せるでもなく、SMAPの文字をアイコンとしてとらえて様々なメディアで拡散していく、という手法で広く宣伝していったとのこと。情報を絞ってアイコン化してシンプルにした方が印象に残って伝わりやすいんだろうな。
極生。
TMレボリューション。
明治学院大学。モダンでカッコいい。
ヤンマー。
T-POINT。
ユニクロのロゴは日本発ということを打ち出すためにカタカナで表現することにしたとのこと。
ロゴがズラリと展示されていた展示室もあった。
国立新美術館のロゴマークも佐藤可士和さんデザイン。国立新美術館の本質は「新」の一字にあるとして、新しい開かれた美術館を直線と曲線で表現したんだとか。
拡大したロゴがいっぱい。なんとなく、フランク・ステラの作品を思い出した。こうして拡大されたロゴを見ていると、不思議とアート作品のようにも見えてきた。
ロゴ設計図もあってきっちり計算されたフォルムで作られているんだなと。しっくりくるものって、やっぱり整って揃っている。
セブンのプライベート商品のパッケージデザイン。使用フォントものっててこういうところ見ちゃうよね。
楽天買い物パンダのクリエイティブディレクションも。でっかいパンダがいて写真スポットにもなっていた。
あ、ふじようちえんも佐藤可士和さんだったんだ。これは意外だった。こういうのもできるんだ…。
佐藤可士和さんのデザインはミニマルでデジタルな雰囲気のあるものが多い印象だったけど、時には手書きの味のあるものや、筆で描いた感覚的なアートなものまで、沢山の引き出しがあった。色々と勉強になる展示で観てよかった。